子供の口呼吸は要注意?原因・歯並びへの影響・治し方と受診先を解説
子供の口呼吸は要注意?
子供の口呼吸が風邪や一時的な鼻づまりによって短期間だけ見られる場合は、必ずしも大きな問題とは限りません。ただし、日中も口が開いている、寝ているときに口呼吸やいびきがある、鼻づまりが長く続く、唇を閉じにくいといった状態が見られる場合は、原因を確認した方がよいでしょう。
子供の口呼吸には、アレルギー性鼻炎、アデノイドや扁桃の肥大、歯並び、顎の形、舌の位置、口周りの筋肉など、さまざまな要素が関係します。単に「口を閉じなさい」と注意するだけでは改善しないことも多いため、原因に応じて歯科・矯正歯科、耳鼻咽喉科、小児科などへ相談することが大切です。
子供の口呼吸が続く場合は、単なる癖と決めつけず、鼻・歯並び・舌や唇の機能などを確認しましょう。
近年は、何もしていないときに唇が開いたままになる、いわゆる「お口ぽかん」が子供にも多く見られます。日本歯科医師会は、3~12歳を対象とした調査で、口唇を閉じる力が弱い状態が約3割に見られたことを紹介しています。お口ぽかんは口呼吸につながりやすく、口の乾燥や歯並びへの影響も指摘されています。
ただし、口が開いているからといって、すべての子供が同じ原因で口呼吸をしているわけではありません。
この記事を読むとわかること
- 子供が口呼吸になる主な原因
- 口呼吸かどうかを家庭で確認する方法
- 口呼吸が歯並びやお口に与える影響
- 家庭でできる改善方法
- 避けた方がよい自己流の対策
- 歯科・耳鼻咽喉科・小児科の選び方
- 早めに受診した方がよい症状
- 治療にかかる期間・通院回数・費用の考え方
子供の口呼吸に対応するときは、「何歳までに治さなければならない」と焦るより、口呼吸を起こしている原因を見つけることが先です。鼻が通っていない子供に無理に口を閉じさせても、根本的な改善にはつながりません。
目次
子供が口呼吸になる主な原因は?
子供の口呼吸は、鼻づまり、アデノイドや扁桃の肥大、歯並びや顎の形、舌の位置、唇を閉じる力などが関係して起こります。鼻づまりが改善した後も、口呼吸の習慣だけが残っていることもあります。
また、口呼吸によって歯並びに影響が出る場合がある一方、出っ歯などの不正咬合によって唇を閉じにくくなり、口呼吸になっている場合もあります。原因と結果は一方向ではありません。
子供の口呼吸は、鼻の病気だけでなく、歯並び、舌、唇、習慣など複数の原因が関係します。
子供が口呼吸になる代表的な原因と、相談先の目安を整理しました。一つの原因だけではなく、鼻づまりと歯並び、舌の位置と口周りの筋力など、複数の問題が重なっていることもあります。
| 主な原因 | 見られやすい症状 | 相談先の目安 |
|---|---|---|
| アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎 | 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻声 | 耳鼻咽喉科 |
| アデノイド・扁桃の肥大 | いびき、寝苦しそう、睡眠中の口呼吸 | 耳鼻咽喉科・小児科 |
| 出っ歯や開咬などの不正咬合 | 唇を閉じにくい、前歯が噛み合わない | 歯科・矯正歯科 |
| 上顎が狭い | 歯が並ぶスペースが少ない、鼻で呼吸しにくい | 歯科・矯正歯科、必要に応じて耳鼻咽喉科 |
| 舌の位置が低い | 舌が上顎に触れていない、飲み込み方に癖がある | 歯科・矯正歯科 |
| 唇を閉じる力が弱い | 日中も口が開く、唇が乾きやすい | 歯科・小児歯科 |
| 口呼吸の習慣 | 鼻は通っているのに口が開いている | 歯科・小児歯科 |
鼻づまりが原因の場合は、まず鼻で呼吸できる状態を整える必要があります。歯並びや唇、舌の機能に問題がある場合は、歯科や矯正歯科での確認が必要です。
歯科か耳鼻咽喉科のどちらか一方だけで解決するとは限りません。鼻の通り道と口腔機能を両方確認することが、遠回りに見えて最も確実な方法です。
1. 鼻づまりがある
アレルギー性鼻炎、風邪、副鼻腔炎などによって鼻が詰まると、子供は空気を取り込むために口で呼吸します。
鼻づまりが長期間続いている場合は、口呼吸を癖として扱わず、まず耳鼻咽喉科で鼻の状態を確認しましょう。
2. アデノイドや扁桃が大きい
鼻の奥にあるアデノイドや喉の扁桃が大きいと、空気の通り道が狭くなり、睡眠中の口呼吸やいびきにつながることがあります。
日本呼吸器学会は、小児の睡眠時無呼吸ではアデノイドや口蓋扁桃の肥大が原因になることが多いと説明しています。
3. 歯並びや顎の形に問題がある
出っ歯で前歯が前方に出ていたり、前歯が噛み合わない開咬があったりすると、唇を自然に閉じにくいことがあります。
日本歯科医師会も、鼻づまりだけでなく、出っ歯によって唇が閉じにくいことが口呼吸の原因になる場合があると説明しています。
4. 舌の位置や口周りの筋肉に問題がある
鼻呼吸をしているとき、舌は上顎に広く触れているのが基本です。口呼吸では舌が低い位置になりやすく、唇を閉じる筋肉も十分に使われないことがあります。
舌や唇の機能に問題がある場合は、歯科医師の診断に基づき、口腔筋機能療法などを検討します。
子供が口呼吸かどうかはどう見分ける?
子供の口呼吸は、口が開いている場面だけで判断するのではなく、日中・食事中・睡眠中の様子を確認することが大切です。
特に、毎晩いびきをかく、朝に口が乾いている、鼻づまりが続く、唇を閉じると顎に力が入るといった症状は、口呼吸の原因を調べるきっかけになります。
日中だけでなく、食事中や睡眠中の様子も観察し、鼻づまりやいびきの有無を確認しましょう。
家庭で確認しやすい口呼吸のサインをまとめました。該当する項目が多いほど必ず重症というわけではありません。症状が繰り返される場合や長く続く場合は、医療機関へ相談してください。
| 確認する場面 | 口呼吸が疑われるサイン | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 日中 | 何もしていないときに口が開いている | 鼻づまりや唇の閉じにくさがないか |
| テレビ・ゲーム中 | 集中すると口が開いたままになる | 呼吸音や姿勢も確認する |
| 食事中 | 口を開けて噛む、食べるのが遅い | 鼻で呼吸しながら食べられるか |
| 睡眠中 | 口を開けて寝る、いびきをかく | 呼吸が止まる、苦しそうな様子がないか |
| 起床時 | 口や喉が乾いている | 毎朝続いていないか |
| 口元 | 唇が乾く、口角が荒れる | 唇を自然に閉じられるか |
| 歯並び | 前歯が出ている、前歯が噛み合わない | 歯科・矯正歯科での評価が必要か |
幼い子供は、自分が口呼吸をしていることを自覚していない場合があります。保護者の方が生活の中で観察することが、早期発見につながります。
ただし、「3個当てはまれば口呼吸」といった自己判断はできません。鼻の状態、歯並び、舌や唇の機能を専門的に確認して診断します。
子供の口呼吸を放置するとどのような影響がある?
口呼吸が続くと、お口の中が乾燥し、虫歯、歯ぐきの炎症、口臭などのリスクが高まる可能性があります。また、舌・唇・頬から歯に加わる力のバランスが変わり、歯並びや顎の成長に影響する場合があります。
睡眠中に強いいびきや呼吸の停止を伴う場合は、睡眠の質にも影響する可能性があるため、単なる癖として放置しないことが大切です。
口呼吸は、お口の乾燥、虫歯や歯肉炎、歯並び、睡眠などに影響する可能性があります。
子供の口呼吸によって起こる可能性がある主な影響を整理しました。すべての子供に同じ症状が起こるわけではありません。口呼吸の期間、原因、歯並び、生活習慣などによって影響は異なります。
| 影響する部分 | 起こる可能性があること | 理由・背景 |
|---|---|---|
| 口の中 | 乾燥、口臭 | 唾液が乾き、自浄作用が働きにくくなる |
| 歯・歯ぐき | 虫歯、歯肉炎 | 歯垢が残りやすく、細菌が増えやすい環境になる |
| 歯並び | 出っ歯、開咬、上顎が狭くなる可能性 | 舌・唇・頬の力のバランスが変わる |
| 喉 | 乾燥、不快感 | 鼻による加温・加湿を十分に利用できない |
| 睡眠 | いびき、眠りの浅さ | 鼻や喉の空気の通り道が狭い場合がある |
| 日中 | 眠気、集中しづらさ、不機嫌 | 睡眠の質が低下している場合に見られることがある |
現行記事で見られた「脳が冷却されないため集中力が低下する」という説明は避け、睡眠の質との関係から慎重に説明する方が適切です。
また、「口呼吸をすると必ず歯並びが悪くなる」「必ず風邪をひきやすくなる」という断定も避ける必要があります。口呼吸は影響を与える要素の一つであり、遺伝や骨格、生活習慣なども関係します。
口の中が乾燥しやすくなる
口を開けた状態が続くと、唾液が乾きやすくなります。
唾液には、食べかすや細菌を洗い流す自浄作用や、酸によって溶けかけた歯を修復する働きがあります。口の中が乾燥すると、こうした働きが十分に発揮されにくくなります。
虫歯や歯肉炎のリスクが高まることがある
口呼吸で口の中が乾燥すると、歯垢が残りやすくなり、虫歯や歯ぐきの炎症につながる場合があります。
日本歯科医師会も、お口ぽかんによる口内の乾燥が、虫歯や歯周病のリスクを高める可能性を紹介しています。
子供の場合は、いきなり重い歯周病になるというより、まず歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きで出血したりする歯肉炎が起こることがあります。
口臭が起こりやすくなることがある
唾液が少なくなり、細菌や汚れが洗い流されにくくなると、口臭が強くなる場合があります。
ただし、子供の口臭には、舌の汚れ、虫歯、鼻や喉の病気なども関係します。口呼吸だけを原因と決めつけず、必要に応じて歯科や耳鼻咽喉科へ相談しましょう。
睡眠に影響する場合がある
寝ているときの口呼吸に、強いいびきや呼吸の停止、何度も目を覚ます様子が伴う場合は注意が必要です。
小児では、アデノイドや扁桃の肥大が空気の通り道を狭くし、睡眠中の呼吸に影響する場合があります。
口呼吸は子供の歯並びを悪くする?
口呼吸が続くと、舌・唇・頬から歯に加わる力のバランスが変わり、出っ歯や開咬、上顎の幅などに影響する可能性があります。
ただし、歯並びが悪い原因は、遺伝、顎の大きさ、指しゃぶり、舌の癖などさまざまです。また、歯並びが原因で唇を閉じにくくなり、口呼吸をしているケースもあります。
口呼吸は歯並びに影響する可能性がありますが、口呼吸だけが原因とは限りません。
鼻呼吸をしているとき、舌は上顎に広く触れ、唇は軽く閉じているのが基本です。
ところが、口呼吸で舌が低い位置に下がり、唇が開いた状態が続くと、歯の内側と外側から加わる力のバランスが変わります。
その結果、次のような不正咬合と関連する場合があります。
- 出っ歯
→ 唇が前歯を内側から支える力が弱くなり、前歯が前方へ傾きやすくなる場合があります。 - 開咬
→ 上下の前歯が噛み合わず、前方にすき間ができる状態です。舌を前へ出す癖が関係することもあります。 - 上顎の幅が狭くなる
→ 舌が上顎に触れにくい状態が続くと、上顎の成長や歯列の幅に影響する可能性があります。 - 歯のガタガタ
→ 顎の幅が狭く、歯が並ぶスペースが不足すると、歯並びが重なりやすくなります。
小学生を対象とした研究でも、口呼吸と歯列・噛み合わせ、耳鼻咽喉科疾患との関連が示され、歯科と耳鼻咽喉科の連携が重要だと報告されています。
一方で、出っ歯のために唇を閉じにくく、口呼吸になっている子供もいます。口呼吸を治せば歯並びがすべて自然に治るとは限らないため、歯科・矯正歯科での評価が必要です。
家庭で子供の口呼吸を改善するには?
家庭でできることは、まず鼻が通っているかを確認し、日中の口元や姿勢を優しく見守ることです。鼻づまりがある状態で、無理に口を閉じさせてはいけません。
鼻で呼吸できる状態であれば、舌の位置、唇を閉じる力、食べ方や飲み込み方を確認し、必要に応じて歯科医師の指導によるトレーニングを行います。
鼻づまりの有無を確認したうえで、舌・唇・食べ方を整えます。叱るより、原因を調べることが先です。
家庭で確認・実践できる主な方法は次のとおりです。
- 鼻が通っているか確認する
→ 鼻水、くしゃみ、鼻声、睡眠中のいびきが続いていないかを観察します。鼻づまりが続く場合は耳鼻咽喉科へ相談しましょう。 - 口が開いている場面を確認する
→ テレビ、ゲーム、勉強中など、どのような場面で口が開きやすいかを確認します。 - 優しく唇を閉じるよう声をかける
→ 「口を閉じなさい」と繰り返し叱るのではなく、「お口を楽に閉じてみよう」と声をかけます。 - よく噛んで食べる
→ 食事では、唇・頬・舌を使って噛み、飲み込むことが大切です。ただし、硬い食品を食べれば口呼吸が治るわけではありません。 - 舌の位置を確認する
→ 舌先は上の前歯を強く押すのではなく、前歯の少し後ろ側の上顎に軽く触れる位置を意識します。 - 専門的なトレーニングを受ける
→ 歯科医院では、舌・唇・頬の動きや飲み込み方を整える口腔筋機能療法を行うことがあります。
家庭での声かけや練習は、鼻呼吸ができる状態であることが前提です。鼻づまりやアデノイドの問題が残っている状態で口を閉じる練習を行っても、子供にとっては呼吸が苦しくなるだけです。まず原因を取り除き、その後に必要な機能訓練を行う順序が大切です。
子供の口呼吸対策で避けた方がよいことは?
鼻づまりがある子供に無理に口を閉じさせることや、睡眠中に自己流で口へテープを貼ることは避けましょう。
また、市販のトレーニング器具だけで改善しようとすると、原因に合わないことがあります。子供本人の努力不足と考えず、鼻や歯並びを確認することが重要です。
無理に口を閉じる、自己流でテープを貼る、市販グッズだけで治そうとする方法はおすすめできません。
避けたい対応は次のとおりです。
- 鼻が詰まっているのに口を閉じさせる
→ 空気の通り道が確保できず、子供が苦しくなる可能性があります。 - 寝ている子供の口をテープで固定する
→ 鼻で十分に呼吸できるか確認せずに行うのは危険です。特にいびきや鼻づまりがある場合は避けてください。 - 口が開くたびに叱る
→ 鼻や骨格が原因の場合、子供の意思だけでは口を閉じられません。叱責は本人の負担になり、問題の解決にはつながりません。 - 市販の器具だけで治そうとする
→ 口周りのトレーニング器具には適応があります。歯並びや顎の状態に合わない器具を自己判断で使わないようにしましょう。 - 口呼吸だけを治せば歯並びも治ると考える
→すでに不正咬合がある場合は、口腔機能の改善とは別に矯正治療が必要になることがあります。
子供の口呼吸は、表面に見えている症状です。その背景にある原因を確認せず、口だけを閉じようとすると対策の方向を誤ります。特に睡眠中の口呼吸やいびきがある場合は、市販品を試す前に耳鼻咽喉科や小児科へ相談しましょう。
子供の口呼吸は何科を受診すればよい?
鼻づまりや鼻水、いびきが目立つ場合は耳鼻咽喉科、歯並びや噛み合わせ、舌や唇の問題が疑われる場合は歯科・矯正歯科が相談先の目安です。
睡眠中に呼吸が止まる、息苦しそうに眠るといった症状がある場合は、耳鼻咽喉科や小児科などへ早めに相談してください。
鼻やいびきは耳鼻咽喉科、歯並びや舌・唇は歯科が目安です。複数の診療科が連携する場合もあります。
子供の口呼吸について、症状別の主な相談先をまとめました。原因が分からない場合は、かかりつけの歯科・小児歯科または小児科へ相談し、必要な診療科を案内してもらう方法もあります。
| 主な症状・お悩み | 相談先の目安 | 主に確認すること |
|---|---|---|
| 鼻づまり、鼻水、鼻声 | 耳鼻咽喉科 | アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻の構造 |
| いびき、睡眠中の口呼吸 | 耳鼻咽喉科・小児科 | アデノイド、扁桃、睡眠中の呼吸 |
| 歯並び、出っ歯、開咬 | 歯科・矯正歯科 | 不正咬合、顎の成長、唇の閉じやすさ |
| 舌の位置、飲み込み方 | 歯科・小児歯科・矯正歯科 | 舌・唇・頬の機能 |
| 虫歯、歯ぐきの腫れ、口臭 | 歯科・小児歯科 | 口腔乾燥、歯垢、虫歯、歯肉炎 |
| 睡眠中に呼吸が止まる | 耳鼻咽喉科・小児科 | 睡眠時無呼吸、気道の状態 |
子供の口呼吸では、歯科と耳鼻咽喉科のどちらが正しいということではありません。鼻づまりがある子供に歯科のトレーニングだけを行っても改善しにくく、歯並びや舌の問題がある子供に鼻の治療だけを行っても口が閉じにくいことがあります。必要に応じて診療科を連携させることが重要です。
子供の口呼吸で早めに受診した方がよいサインは?
毎晩のように大きないびきをかく、睡眠中に呼吸が止まる、苦しそうに眠るといった症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
また、鼻づまりが長期間続く、食事や発音に支障がある、前歯が噛み合わないといった症状も、原因を調べるきっかけになります。
呼吸停止、強いいびき、長引く鼻づまり、食事や歯並びへの影響がある場合は早めに相談しましょう。
次のような症状がある場合は、一度医療機関で確認することをおすすめします。
- 毎晩のように大きないびきをかく
- 睡眠中に呼吸が止まって見える
- 息苦しそうに眠る
- 何度も目を覚ます
- 寝汗が多い
- 日中に強い眠気や不機嫌がある
- 鼻づまりが長期間続いている
- 食事中に息苦しそうにする
- 発音しづらい音がある
- 唇を自然に閉じられない
- 前歯が噛み合わない
- 虫歯や歯ぐきの炎症を繰り返す
特に睡眠中の呼吸停止は、単なる寝相や癖と判断しないでください。
日本呼吸器学会は、小児のいびきや睡眠時無呼吸について、アデノイド、扁桃、鼻の病気などが関係する場合があり、耳鼻咽喉科で治療を行うケースがあると説明しています。
子供の口呼吸の治療期間・通院回数・費用はどのくらい?
口呼吸の治療期間や通院回数は、原因によって大きく異なります。アレルギー性鼻炎などの治療、口腔筋機能療法、矯正治療では、それぞれ方法と期間が異なります。
一度の受診で口呼吸そのものが治るとは限りません。鼻の状態、歯並び、舌や唇の機能を確認し、必要に応じて複数の治療を組み合わせます。
治療期間は原因によって異なり、数週間の経過観察から数年の矯正治療まで幅があります。
主な治療と期間の考え方は次のとおりです。
鼻の病気の治療
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの状態に応じて、薬による治療や経過観察を行います。期間は症状や季節性によって異なります。
口腔筋機能療法
舌・唇・頬の機能を整えるため、数か月以上継続して練習することがあります。家庭で毎日取り組むことも必要です。
小児矯正
顎の成長や歯の生え替わりに合わせて行うため、数年にわたって管理することがあります。
虫歯や歯肉炎の治療
口腔乾燥による問題がある場合は、虫歯治療、歯のクリーニング、歯磨き指導などを行います。
健康保険が適用されるかどうかは、治療内容によって異なります。鼻や喉の病気の治療、虫歯や歯肉炎の治療は保険診療となる場合があります。
一方、矯正治療は原則として自由診療です。ただし、特定の疾患や顎変形症など、一定の条件を満たす場合は保険適用になることがあります。
費用については、受診する医療機関と治療内容によって異なるため、診断後に確認しましょう。
まとめ
子供の口呼吸は原因を見つけてから対処しましょう
子供の口呼吸は、単なる癖とは限りません。アレルギー性鼻炎、アデノイドや扁桃、歯並び、顎の形、舌や唇の機能など、さまざまな原因が関係します。
口呼吸が続くと、お口の乾燥、虫歯、歯肉炎、口臭、歯並び、睡眠などに影響する可能性があります。家庭で口を閉じる練習を始める前に、鼻で十分に呼吸できるかを確認することが大切です。
口呼吸を癖と決めつけず、鼻・歯並び・舌・唇の状態を確認し、原因に合った診療科へ相談しましょう。
子供の口呼吸について、特に確認したいポイントは次のとおりです。
- 日中や睡眠中に口が開いていないか
- 鼻づまりや鼻水が続いていないか
- いびきや睡眠中の呼吸停止がないか
- 唇を自然に閉じられるか
- 前歯が出ている、または噛み合っていないか
- 虫歯や歯ぐきの炎症、口臭がないか
- 食事や発音に支障がないか
子供の口呼吸は、「口を閉じれば解決する問題」ではありません。鼻が通っているか、舌や唇を正しく使えているか、歯並びによって口を閉じにくくなっていないかを順番に確認する必要があります。
また、歯科だけ、耳鼻咽喉科だけで治療が完結しないこともあります。口呼吸の原因を多方面から確認し、子供の成長や生活に合った方法を選びましょう。
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