矯正歯科

出っ歯を治すにはどんな方法がある?

出っ歯を治すにはどんな方法がある?

カトレア歯科・美容クリニック 歯科医師 辻 和志

出っ歯を治す方法はどんな種類があるのか、今日は詳しくご紹介いたします。

出っ歯を放置すると何が悪い?

一般的に出っ歯と呼ばれる歯並びは、専門的に上顎(じょうがく)前突という不正咬合です。上の前歯は下の前歯よりも2~3mm出ている状態が通常です。それ以上に前歯が出ている状態を出っ歯と診断します。出っ歯を放っておくとどのようなデメリットがあるか、ご説明します。

見た目

出っ歯の原因は歯のみが原因か、骨格性の原因か、程度にもよりますが、思春期などのお子さんは周りからの見た目が気になりつつお話ししたり、大人になっても、就活やイベントなどで出っ歯をコンプレックスに思い、お口元を隠すなどの仕草をすることが多いです。見た目にコンプレックスを抱えると精神的な健康のためにも、良いことはありません。

歯の機能の低下

出っ歯が重度にもなると、上下の前歯で食べ物をちぎるという機能が上手くできず、奥歯に大きな負担がかかりますし、きちんと噛めなければ、栄養素を吸収できません。噛みやすくなる噛み方をしていると、顎関節に影響を及ぼし、顎関節症を引き起こすリスクが高くなります。全体の歯でしっかりと噛めなければ、お口周りの筋肉にゆがみが生じます。そのため、お顔立ちのバランスを崩す可能性があります。

他の不正咬合の種類
  • 受け口(下顎前突・反対咬合)
  • 歯がガタガタ・八重歯(叢生)
  • 奥歯を噛むとお口が閉じられない(開咬)
  • すきっ歯(正中離開・空隙歯列)
  • 噛み合わせが深い(過蓋咬合)

出っ歯を治す方法

歯科医院で出っ歯を治療する方法についてご案内します。歯列矯正の際に、歯を正しい位置まで動かすスペースを作らなければいけませんが、大人か子供かによってその方法は異なります。永久歯が生え揃った大人のケースでは、ストリッピング(IPRとも呼びます)か、抜歯になります。永久歯と乳歯が混じった混合歯列期の子供のケースでは、顎(あご)の成長をドクターがコントロールし、スペースを作ります。

  • 中度以上で噛み合わせが悪い場合は全体矯正
  • 軽度な出っ歯の場合は部分矯正

ワイヤー・ブラケット矯正

  • 歯の表面にブラケットという突起物を付着し、その中にワイヤーを通し、ワイヤーの力で歯の動きを促進する治療法
  • ワイヤーの交換を行う際に歯医者さんがチェックをし、新たなワイヤーへ交換し、歯を正しい位置まで動かす
  • 歯の表面に装着し目立ちやすいが費用は安い表側矯正・歯の表面に白いワイヤーで審美性を高めるホワイトワイヤー矯正・歯の裏側に装着するため、人前で見えない裏側矯正などあり、歯のどの部分に付けるかにより、費用や治療期間、メリットは大きく異なります

マウスピース矯正

  • 歯の表面にアタッチメントと呼ばれる白い突起を付着し、透明のマウスピースを交換していくことで、歯を動かす治療法
  • ご自身で取り外しができるため、大きな特徴として食事の前に外せてどんな食べ物でも食べることが可能です
  • ワイヤー矯正に比べて取り外しが可能なので、装着時間を守らなければ、治療期間が延長してしまいます

セラミック矯正

  • 歯を削って、審美性の高いオールセラミックやジルコニアセラミックをかぶせる治療法
  • 健康な歯を削ること、削って痛みが出た場合、神経を抜いて被せ物をかぶせる必要があることがデメリット

当院では口腔外科出身の歯科医師が執刀する骨切り術(セットバック手術)を行っています。歯科矯正でEラインやお口元の出っ歯のお悩みがあまり改善できなかったという骨格が原因の方におすすめの治療法です。4番の歯と骨を抜き、あごの骨を水平に切り、前歯6本と骨を後方に下げ、チタンプレートやワイヤーで固定する外科矯正です。

出っ歯を治す際に注意すべきこと

正しい位置に歯を動かしたから、出っ歯は治ったというわけではありません。

保定装置をきちんと装着する

動的治療(歯を動かす)が終われば、次は静的治療(歯を固定する)が大切です。リテーナーと呼ばれる装置をお口の中に一定の期間入れ、後戻りを防止します。

お口のクセを治す

お子さんの場合は指しゃぶりを行わないように注意しましょう。大人の方でも舌で前歯の裏を押す癖や、無意識に爪を噛むなどの癖があると、歯を前に押してしまうため、出っ歯を助長してしまいます。また、片側噛みしているなど食べ方についても特定の歯に負担がかからないようにしましょう。

定期的にメンテナンスに通院する

せっかく綺麗になった前歯が歯磨きで汚れを除去できずむし歯や歯周病になると、変色や痛みなどの症状が出ます。細菌感染が進行してしまうと、歯の健康という大きな問題になります。歯垢(プラーク)は歯ブラシで除去することができますが、歯石は歯科衛生士などのプロのクリーニングでないと落とすことはできません。定期通院でお口の病気を予防するということも大事です。

まとめ


出っ歯を治すと歯の咀嚼機能が改善し、白く美しい歯並びになれば、見た目のお悩みが無くなり、精神的に安定します。歯並びでお悩みがある場合は、矯正歯科のカウンセリング(当院は無料で予約制)を受診しましょう。歯科医師が患者様の歯並びや口腔内の状態を確認し、おすすめの治療計画(治療法・期間・料金)を提案します。一度、お気軽にご相談ください。

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