歯周病

歯茎から出血するのは歯周病のせい?

歯茎から出血するのは歯周病でしょうか?

カトレア歯科・美容クリニック 歯科医師 辻 和志

歯磨きや食事をした時に、歯茎から出血すると凄く気になりますよね。歯周病が原因の場合が多いですが、早めの対策で歯肉の状態を改善することが出来ます。

歯茎からの出血は歯周病のせい?

歯茎から出血

歯みがきや食事中に歯茎から出血した場合、歯周病の初期症状であることが大半です。

歯茎と歯の間に歯垢がたまり、そこから細菌が歯茎に侵入しようとすると、歯茎に白血球が集まって細菌の侵入を阻みます。その際に歯茎に炎症が起こり、歯肉炎や歯周病の症状が出ます。歯茎の炎症部分は刺激に弱く、歯ブラシで刺激を与えると出血しやすい状態になります。

歯茎の出血の3つの原因

歯茎から出血する原因はいくつか考えられます。代表的な原因3つについてご説明します。

1.歯肉炎や歯周病などで歯ぐきが炎症を起こしている

歯ぐきからの出血の原因のうち、90%以上が歯周病によるものといわれています。歯磨きで落としきれていない歯垢が歯ぐきと歯の間に溜まり、歯垢の中の細菌が増殖して毒素を出し、炎症が起こって出血します。

歯肉炎の治療としては歯と歯茎の境目や歯周ポケットの内側のクリーニングを徹底して行い、歯垢や歯石を除去することで歯肉の炎症がおさまり、お口の症状が改善します。

このまま対処せずにいると歯周病が進行して、歯の根が埋まっている歯槽骨が溶けてしまい、歯を失うことに繋がります。歯周病が進行すると口臭もひどくなります。

2.歯ブラシで強く磨きすぎている

歯みがき

硬い歯ブラシを強く当てすぎて、刺激により歯茎を傷つけてしまって血が出たとも考えられます。毛の柔らかい歯ブラシに替え、軽い力でブラッシングするようにしましょう。健康な歯茎は、歯磨き後に出血が見られることはほとんどありません。

歯科医院での歯みがき指導を受けて頂くと、正しい歯みがきの方法を身につけることが出来ます。

3.虫歯が歯茎の下まで進行している

虫歯

むし歯が進行して歯茎の下まで達している場合、歯肉の炎症が起こって出血します。

これ以外にも、全身疾患により出血しやすくなったり、服用している薬が原因になったりすることもあります。喫煙・歯ぎしり・ドライマウス・ホルモンバランスの変化などが原因の可能性も考えられます。

歯周病の症状と治療法

歯周病とは

歯周病とは、歯周病を引き起こす細菌に感染して歯茎が炎症を起こし、歯肉が腫れる病気です。出血が見られるのは初期の症状で、放っておくと膿が出てくることもあります。

歯周病は、自覚症状がほとんどなく進行します。そのため自分では気づきにくく、気づいた時にはかなり歯周病が進行しているということも良くあります。定期検診などによる早期発見が重要とされます。歯周病は進行が早いため、とにかく早期治療を行いましょう。

歯周病の症状と治療法

歯周病進行の説明図

歯周病の症状で、歯茎の部分だけに炎症が起こっていて比較的軽度のものを「歯肉炎」、歯槽骨や歯根膜にまで広がったものを「歯周炎」と呼んでいます。

初期段階である歯肉炎の状態であれば、歯と歯の周りの歯垢(プラーク)を取り除くことで健康な状態に戻すことも可能です。

歯周病が進行している場合は、専門的な治療が必要になります。歯周病治療は主に歯科衛生士が担当し、スケーリングとルートプレーニングという処置で歯石や歯垢を除去して歯周組織の健康を回復します。

さらに進行した状態では、歯科医師によってフラップ手術や骨移植などの外科的な治療を行うこともあります。少しでも違和感がある場合や腫れ・出血などの症状がある場合は、すぐに歯科医院へ受診してください。

出血後の歯磨きは続けていいの?

歯磨き

歯周病の原因は、細菌の一種である歯周病菌への感染症です。歯周病菌は歯の表面に付着した歯垢や歯石をすみかとして増殖するため、歯磨きが不十分になると、その症状も悪化していきます。

歯茎からの出血が気になっても、歯の表面や隙間に付着した汚れはしっかり取り除かなければならないので、柔らかめの歯ブラシで、丁寧に磨いてください。歯茎の腫れや出血は、症状が軽くても口の中からの大切なサインです。

歯周病の予防

歯のケアのイメージ

歯周病は予防することが可能ですので、出来る限り予防を心がけましょう。

1.毎日の正しい歯みがき

正しいブラッシング方法で毎日の歯みがきを行いましょう。食後は食べかすが歯の表面や歯と歯茎の境目に溜まり、そのままにしておくと細菌が繁殖して歯垢に変わります。そのため、食後の歯みがきでは出来る限り食べカス等の汚れを除去しましょう。歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスを使うことで、効率よく汚れを落とすことが出来ます。

2.バランスの良い食事内容

ビタミンCやビタミンD、カルシウムなどは歯周組織の健康を保つ大切な栄養素です。これらを食事から十分に摂取するようにすると、歯周病のリスクを下げることが可能です。

3.歯科医院での定期健診

歯周病は自覚症状が少ないため、なかなか自分で気づくことが出来ません。しかし専門家の目で歯茎や歯を観察することで、歯周病を早期に発見し、適切なケアをすることで進行を防ぎ、初期の歯周病なら完治させることが出来ます。

4.喫煙を避ける

タバコに含まれる有害物質は歯周病のリスクを上げるといわれます。喫煙される方は、本数を減らしたり、禁煙を心がけましょう。

歯が痛くなくても歯科定期健診を受けましょう

歯医者

痛くなってから歯科医院に行くのでは、手遅れになってしまいます。なぜなら、痛みなどの症状が現れるのは虫歯や歯周病がかなり進行している段階なのです。

その時点では、もうすでに歯にダメージが及んでいて、歯を削るなどの治療が必要となります。一度歯を削ってしまうと、もう元の状態には戻すことができないのです。

また症状の進行度によっては、抜歯となることもあります。失った歯は二度と元には戻りません。

歯茎から出血する症状に関するQ&A

歯茎からの出血が気になる場合、歯科医院を受診するべきですか?

はい、歯茎からの出血がある場合は、早めに歯科医院を受診することが推奨されます。

歯茎からの出血の主な原因は何ですか?

歯茎からの出血の主な原因は、歯周病や歯肉炎、歯ブラシの過剰な刺激、虫歯の進行などが考えられます。

歯茎からの出血後、歯磨きは続けても大丈夫ですか?

歯茎からの出血があっても、歯の表面や隙間に付着した汚れを取り除くためには歯磨きを続ける必要があります。しかし、柔らかめの歯ブラシを使用し、軽い力で丁寧に磨くように心掛けましょう。

まとめ

歯みがき中の女性

このように、歯茎からの出血があった場合は、まず歯周病が疑われます。そのまま放置せずに歯科医院を受診してください。

歯周組織検査をはじめ適切な検査を行い、出血の原因を調べましょう。歯周病の原因はプラークですから、プラークを溜めないこと・増やさないことが基本です。

現在では、歯周病は予防もでき治療も可能です。大切なのは、予防、診断、治療、そしてメンテナンスです。

この記事の監修者
医療法人真摯会 カトレア歯科・美容クリニック
院長 辻 和志

2008年 国立九州大学歯学部卒。医学博士。日本口腔外科学会認定医。ICLS講習修了。

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