歯と口の基礎知識

歯の短期集中治療とはどんなもの?

歯の短期集中治療とはどんなもの?

カトレア歯科・美容クリニック 歯科医師 辻 和志

歯のお悩みがある方が行う短期集中治療という診療メニューについて、ご説明します。

通常の治療と短期集中治療の比較

むし歯のある方が歯科医院へ通院を行うと、通常と短期集中治療でどのような違いがあるでしょうか。

通常の歯科治療の場合

虫歯(う蝕)の程度にもよりますが、痛みを感じて来院をしたケースですと、初期むし歯(C0)ではありません。唾液の自浄作用やフッ素による歯磨きなどで治る段階ではないので、削って詰め物をする必要がある可能性があります。

通常、歯科医師が患者様の痛みを取る処置を行い、また別の日に通院いただきます。しっかりと歯を削り、詰め物を詰めます。削る際は部分的な麻酔を行うため、痛みを感じる方も少なくではありますがおられます。

短期集中治療の場合

短期集中治療は期間内に集中的に行う治療方法で、麻酔で眠っている間に歯科医が治療を行います。つまり、痛みを感じる時もなく、多くの方があっという間に虫歯の治療が終わったと実感されます。

歯科恐怖症の方や、治療器具が入る度に嘔吐反射のある方に向いている治療で、通院回数が少ないという特徴があります。「ビジネスの予定が埋まっていて予定を合わせることが難しい」という忙しいビジネスマンや、遠方でアクセス面に支障があるため気軽に通院できない方にも最適です。

短期集中治療のメリット・デメリットを教えて

歯科の短期集中治療のメリット・デメリットを少し具体的に挙げましょう。

メリット

  • 親知らずの抜歯などの痛みを感じずに治療を受けられる
  • 通院回数を減らすことができる
  • 短期間でむし歯や審美歯科(前歯のセラミックなど)の治療を終わらせ、また治療のゴールがしっかりと明確である
  • ライフイベント(就職・海外への留学・赴任先より一時帰国・結婚式の時)の予定日までに期間を短縮して治療できる

デメリット

  • 保険適用外の自由診療のため費用が高く、100%自己負担である
  • 1回の治療時間が長くかかる

歯科の短期集中治療の流れ

短期集中治療が気になる方は、無料カウンセリングでスタッフにご相談ください。ご要望やご希望をお伺いします。ドクターが口腔内の状態を診断した後、院内で検査を行い、治療計画や方針を立て、料金面や治療計画が決まれば、麻酔の方法によっては全身の術前検査を受けていただくことがあります。検査結果を確認した後、治療を開始いたします。

短期集中治療でする麻酔とは

麻酔の種類は、静脈内鎮静法・全身麻酔法の二種類あります。麻酔により、痛みを感じない無痛治療を行えます。

静脈内鎮静法

血圧や呼吸を観察しつつ、点滴に麻酔薬を投与していきます。ウトウト眠くなりますが、意識がなくなる麻酔ではありません。例を挙げると、お酒を飲む方は、ほろ酔いでうたた寝をしているような状態になるとお考えください。

全身麻酔法

完全に意識がない無意識状態になる麻酔方法です。この状態は呼吸が弱くなるため気道を確保し、顔に当てるマスクなどで呼吸を管理します。身体の動きはもちろん、脈動の乱れもないため、精密な歯科治療が可能です。他のクリニックでは入院が必要と言われますが、当院では入院の必要がなく、日帰り可能です。

歯の短期集中治療に関するQ&A

歯科の短期集中治療はどのような流れで行われますか?

歯科短期集中治療の流れは、無料カウンセリングから始まり、ドクターの診断や検査、治療計画の立案、麻酔方法の選択、検査結果確認後に治療が開始されます。

短期集中治療の麻酔にはどのような種類がありますか?

短期集中治療の麻酔は静脈内鎮静法と全身麻酔法の2種類があります。静脈内鎮静法は点滴による麻酔薬投与で、全身麻酔法は完全な無意識状態で治療を行う方法です。

短期集中治療と通常の歯科治療、どのような違いがありますか?

通常の歯科治療では複数回の通院が必要で、削って詰め物をする場合もあります。一方、短期集中治療は麻酔下で集中的に行われ、短期間で虫歯治療が完了します。

まとめ

歯のイラスト

徒歩圏内で患者様に合った歯医者や矯正歯科を探すことは難しいです。短期集中治療は麻酔科医が付き添うので、安全な歯科治療を行うことができます。当院では日本麻酔科学会専門医が在籍していますので、どうぞご安心ください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 カトレア歯科・美容クリニック
院長 辻 和志

2008年 国立九州大学歯学部卒。医学博士。日本口腔外科学会認定医。ICLS講習修了。

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