予防歯科

甘いものがやめられない場合の虫歯予防

甘いものがやめられない場合の虫歯予防

虫歯菌は甘い食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして酸を作り出します。この酸が歯の表面のエナメル質という硬い部分を溶かし、時間が経つとエナメル質に穴があいて虫歯が形成されます。

そこで、虫歯予防のためには甘い物を控えることがおすすめされますが、甘い物を断つのが難しい方もおられると思います。甘いものを断つことなく虫歯を予防するためには、知識と対策が必要ですので、ご説明します。

甘党の方が日常生活でできる虫歯予防策

甘いものをよく摂取する方は、以下の予防方法を意識的に取り入れることが大切です。

正しい歯磨きの方法

虫歯予防の基本となるのは、正しい歯磨きの方法を身につけることです。歯ブラシを45度の角度で歯茎に当てて、小刻みに振動させながら軽い力でブラッシングすることで、歯と歯茎の境目にたまりやすいプラークを効果的に除去できます。また、一日に少なくとも2回、食後に歯磨きを行うことは特に大切です。

デンタルフロスやデンタルリンスの利用

歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間の清掃には、デンタルフロスを使用しましょう。さらに、殺菌作用のあるデンタルリンスを使用することで、口腔内をより清潔に保つことができます。

定期的な歯科健診の重要性

自宅でのケアだけでなく、歯医者での定期的な歯科健診も虫歯予防には欠かせません。歯科衛生士による歯のクリーニングは、毎日の歯磨きでは取り除けない頑固な歯垢や歯石を除去し、早期発見・早期治療に繋げることができます。

甘いものを賢く楽しむ工夫

甘いものをたべることを諦める必要はありませんが、賢く摂取することが重要です。ここでは、虫歯を防ぎながら甘いものを楽しむためのいくつかの工夫をご紹介します。

甘味の代替品について

砂糖の代わりに、虫歯のリスクを低減する代替甘味料を選択することが一つの方法です。キシリトールやステビアなど、天然由来の代替甘味料は、虫歯の原因となる細菌の活動を抑制する効果があるとされています。

食後のケア方法

甘いものを食べた後は、口内をすぐに清潔にするために、水やお茶で口をすすぐ、またはガムを噛むことで、口内のpHバランスを整え、細菌の活動を抑えることができます。

摂取タイミングの工夫

甘いものを食べるタイミングも重要です。食事の後に甘いものを楽しむことで、唾液の分泌が促され、酸の中和や歯の再石灰化が起こり、虫歯予防に繋がります。逆に、就寝前など唾液の分泌が少ない時間帯に甘いものを食べると、虫歯のリスクが高まります。

虫歯になりにくい間食とは?

間食はしたいけれど虫歯になりたくないという方は、間食の内容にも工夫が必要です。

虫歯になりにくい糖分の少ないおやつ

  • おせんべい、クラッカー、スナック菓子
  • 芋、スルメ、チーズ、小魚、ナッツ類
  • 砂糖不使用のビスケットやクッキー
  • ゼリー、プリン、アイスクリーム、果物
  • お砂糖の代わりにキシリトールを使ったお菓子やガム、タブレット

虫歯になりやすいおやつ

  • キャラメル、アメ、ガム、チョコレート
  • ドーナツ、ケーキ

糖分が大量に入っている炭酸飲料やジュース類、コーヒー、紅茶、スポーツ飲料水などの飲み物も日常的に摂取していれば虫歯のリスクが上がります。

ヨーグルトドリンクは粘度が高いためにお口の中に残りやすく、糖分がたくさん入っているため特に注意が必要です。

・ダラダラ食べ続けず、時間を決めて間食する
・1回に食べる間食の量を決める
・間食後は歯磨きかうがいをする

口腔内の健康を保つ食生活のコツ

虫歯予防において、食生活は大事な役割を果たします。甘いものを避けるだけでなく、お口の健康に良いとされる栄養素を含む食品を積極的に取り入れることが推奨されます。

虫歯予防に良い食品

虫歯予防に有効な食品としては、カルシウムを豊富に含む乳製品、抗酸化物質を含む新鮮な果物や野菜、全粒穀物などが挙げられます。これらの食品は、歯や歯肉を健康に保ち、口腔内環境を改善するのに役立ちます。

避けるべき食品

虫歯のリスクを高める食品としては、砂糖や糖分が多く含まれる加工食品、酸性の飲料、粘着性のあるお菓子などがあります。これらの食品は、できるだけ摂取を控えるようにしましょう。

栄養バランスの重要性

バランスの取れた食事は、身体の健康だけでなく、お口の健康にも大きく関係しています。各食品群から適切な栄養素をバランスよく摂取することで、虫歯や歯周病の予防に繋がります。

ストレス管理と虫歯予防の関係性

日常生活のストレスは、私たちのお口の健康にも様々な影響を及ぼします。ストレスが原因で無意識のうちに歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりすることは、歯や歯周組織にダメージを与え、虫歯や歯周病のリスクを高める可能性があります。

ストレスが口腔健康に与える影響

ストレスが高まると、唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。これにより、虫歯や歯周病の原因となる細菌の活動が活発になり、口腔内環境の悪化につながることがあります。

ストレス軽減のための方法

ストレスを効果的に管理するためには、瞑想、ヨガ、深呼吸など、リラックスを促す活動を取り入れることが推奨されます。これらは、ストレスレベルを下げ、お口の健康にも良い影響を与えます。

甘いものがやめられない場合の虫歯予防に関するQ&A

甘いものをよく食べる場合、どのようにして虫歯を予防できますか?

甘いものを摂取する際は、食後にすぐに歯を磨く、水やお茶で口をすすぐ、キシリトールガムを噛むなどして、口内のpHバランスを整えることが大切です。また、食事の後に甘いものを楽しむことで唾液の分泌が促され、虫歯予防に役立ちます。

甘いものを食べるときの適切なタイミングはいつですか?

甘いものを食べるのに最適なタイミングは食事の直後です。この時、唾液の分泌が活発で、口内の酸を中和しやすく、再石灰化を助けます。逆に就寝前など唾液の分泌が少ない時間帯に甘いものを食べると、虫歯のリスクが高まります。

定期的な歯科健診の重要性について説明してください。

正しい日常の口腔ケアと合わせて、定期的な歯科健診を受けることは虫歯予防に非常に効果的です。歯科医院での専門的なクリーニングにより、普段のブラッシングでは取り除けない歯垢や歯石を除去し、早期の問題を発見して対処することができます。

まとめ

甘いものが手放せない方々にも実践可能な虫歯予防についてご説明しました。甘いものを楽しみつつ、同時に虫歯から歯を守るためには、以下のポイントに気を付けましょう。

  1.  適切なセルフケア・・正しい方法での歯磨き、デンタルフロスやデンタルリンスの使用、定期的な歯科健診の受診
  2. 食生活の工夫・・甘味料の活用、食後のケア、健康的な間食の選択
  3. バランスの取れた食事・・健康に良い食品を摂取し、有害な食品を避ける
  4. ストレス管理・・ストレスが口腔健康に及ぼす影響の理解とリラクゼーション技法の活用

これらに毎日積極的に取り組むことで、甘いものを諦めることなく、健康な歯を維持することが可能です。健康的な生活習慣と口腔ケアが、虫歯を防いでくれます。

砂糖を含む甘味料は、ストレスを減少させる特定の機能を持つ可能性があるという研究があります。砂糖が脳内のトリプトファンの輸送を刺激し、ストレス減少活動を持つセロトニンの原料となること、また砂糖が脳の報酬システムを刺激してエンドルフィンを分泌させることにより、ストレス減少活動に寄与すると考えられています。【JSTAGE

この記事の監修者
医療法人真摯会 カトレア歯科・美容クリニック
院長 辻 和志

2008年 国立九州大学歯学部卒。医学博士。日本口腔外科学会認定医。ICLS講習修了。

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カトレア歯科・美容クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック